ミッドナイトメトロ
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水路がつなぐ都市

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新東京狂想曲

 

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4月3日公開の映画「半分の月がのぼる空」に出演する池松壮亮と忽那汐里が、東京ヤクルトスワローズ対中日ドラゴンズ戦で始球式を務めた。高校まで野球部だったという池松が構えるキャッチャーミットにめがけて投球した忽那は、「心臓バクバクだったけど、何とか届いてよかった」とひと安心の表情。作品中では恋人同士を演じる2人だが、忽那の印象を聞かれた池松は、「知れば知るほどいっぱい魅力を持っている子。(映画では)ポッキーガールが日本をキュンキュンさせてくれると思う」と話していた。
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東京・銀座。終電が近づく地下鉄のホームで、僕は古い映画のポスターを眺めていた。

そのとき、隣に立っていた女性が言った。

「この電車、どこまで行くんでしょうね」

「終点まで、じゃないですか」

「そうじゃなくて、夢の終点」

彼女は笑った。手には小さな旅行鞄。どうやら、今夜の夜行列車で東京を離れるらしい。

電車が入ってきた。僕らは同じ車両に乗り、向かい合わせの席に座った。車内には、仕事帰りの男や、眠ってしまった学生がいた。

「私、東京に来てからずっと、夜の地下鉄が好きだったんです」

彼女は窓に映る自分の顔を見つめた。

「地上ではみんな忙しそうなのに、地下に降りると、知らない人同士が同じ方向へ運ばれていくでしょう。不思議な感じがして」

電車は駅をいくつも通り過ぎた。

僕は彼女の名前を聞きそびれていたことに気づいた。けれど、今さら尋ねるのも妙な気がした。

やがて、彼女は立ち上がった。

「私はここで」

ドアが開く。彼女は振り返って、小さく手を振った。

「あなたの東京が、いい夢でありますように」

電車が走り出す。

窓の向こうに、彼女の姿が消えた。

僕は次の駅で降り、地上への階段を上った。夜の銀座には、まだいくつもの灯りが残っていた。

東京という街は、眠らないのではない。

誰かの夢を乗せて、夜の地下を走り続けているのだ。



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